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東京猫色について

11.02.2017

居て欲しい場所にて。


この場所に居てくれたらなあと、想い通う事数十度。
 
やっと夢が実現した時の喜びがいかほどのものかは
 
是非酒席を同じくして、唾が掛かる距離で、大いにまくし立てて差し上げたい。
 
 
「動いてくれたらもっといいのにな」
 
延々昼寝仕事に精を出す、猫の愛らしさに魅せられながらも
 
欲望は果てしなく、気付けば道端の小石に手が伸び…。
 
 
危うくよこしまな考えに支配され、ダークサイドに堕ちそうになった
 
弱い自分に嫌気が差した昼下がりなのでした。
 
冗談です(笑)。
 
 
こんな枕を振ったのも、先日終了した「渋谷ルデコ猫写真展」で耳にした
 
二つの言葉にすごく捉われているこの頃だから。
 
 
曰く、
 
「猫は、居るべき場所に居なくてはならない」
 
「もう、猫が居るだけの写真は卒業しませんか」
 
 
独りよがりを諫める「居るべき場所」。
 
広角レンズで、猫の姿が小さい写真をよく撮る自分ですが
 
実際好みではあるものの、ウォーリー的な
 
身勝手なゲーム性を陰気に愉しんでいたと指摘されれば、否定は出来ません。
 
写真の良し悪し、必然性とは、何ら関係がない。
 
 
よりドラマチックな世界を追い求める「ノー居るだけ」。
 
物語を観る者に感じさせる写真、想像力を挑発する写真。
 
この二つが実現出来てこそ、人は初めて自分の写真と向き合ってくれる。
 
難しいぜ、こりゃあ。
  
還暦まで後数年だっちゅうのに、何と遥けき道のり。 
 
 
やはり、小石を手に取るか…。
 
本当に冗談です(笑)。
 
そういう事ではないっちゅうの!


  







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