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東京猫色について

4.30.2014

Another roadside tragedy.

Another roadside tragedy


雑木林を抜けて駅へ向かう道の途中に、いつも見かける猫がいた。
毛も肌も荒れて、あばらが浮くようにやせ細っていたけど、目には強い力を宿らせいて、
真っ黒な背中はまるで古びたマントを羽織っているようだった。
 ひそかに僕はその猫のことを、魔女と呼んでいた。

自転車が通るたび、車が来るたびに、道の横へ避けるのだけど、
気づくとまた、道の真ん中付近へいって座っている。雑木林の方をじっと見つめて。

いつの頃か姿を見かけなくなった魔女。
彼女が何を見ていて、何を待っていて、
そしてどこへ行ったのかは、誰も知らない。










2 件のコメント:

  1. 疥癬にでも罹ってしまったのかな・・。可哀相に・・・。
    どなたか猫好きな方に出会えて、毎日御飯を貰ったり
    病院に連れて行ってもらえたりすれば良かったのだけれど・・。

    こういう猫さんを見てしまうと、とても切ないです。
    何の為に この世に生まれて来たんだろう、と思ってしまいます。
    きっと自分でも、ずっと、そう思って生きていたんだろうな・・。

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  2. >紅お蝶さん
    いつもありがとうございます。
    そうですね、初めて会った時からだいぶ痛々しい姿ではありました。
    けれど、意志を持って堂々と行動していました。

    何のために…自分も自問してしまいますが、
    意味を考えるよりも、自分の今、この時の思いに正直に取り組んでいきたいです。
    猫たちをこうして撮ってきて、常々そう感じています。

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